士業の広告ルールに沿ったAIO対策|弁護士・税理士・社労士・司法書士・行政書士のNG表現と言い換え(行政書士 監修)
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士業の広告ルールに沿ったAIO対策を、行政書士の監修で解説。弁護士・税理士・社労士・司法書士・行政書士の広告の決まりを原文で整理し、NG表現と言い換え、解決事例の載せ方、公開前のチェックリスト、AIO対策会社に頼む前に確かめることまでまとめました。
目次
事務所サイトの記事やよくある質問、外部メディアに載せる文章も、依頼につなげるためのものなら、AI向けかどうかに関係なく所属する会の広告の決まりがかかります。AIO対策で文章を増やすときも、決まりに沿って書くことが前提です。
この記事では、広告にあたる文章の見分け方、士業ごとの広告の決まり、NG表現と言い換え、解決事例・お客様の声の載せ方、公開前のチェックリスト、AIO対策会社の選び方を順に説明します。
広告にあたる文章の見分け方
AIO対策で書く文章が広告にあたるかどうかは、AI向けに書いたかどうかでは決まりません。基準になるのは、各会の決まりにある広告の定義と、文章の中身です。
弁護士の場合、日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」第2条は、弁護士が自分や自分の業務を他人に知らせるために行う情報の伝達と表示のうち、顧客や依頼者となるよう誘うことを主な目的とするものを広告としています。
主な目的かどうかは、弁護士の考えだけでなく、広告の内容や広告がなされた状況などを総合して判断されます(業務広告に関する指針 第2の2(1))。
規程第2条の主たる目的が顧客誘引にあるか否かについては、弁護士等の主観のみを基準とするのではなく、広告内容、広告がなされた状況等の事情を総合して判断するものとする。
出典:日本弁護士連合会「業務広告に関する指針」(最終改正 令和8年2月19日)
税理士・社労士・司法書士・行政書士の決まりには、広告の定義を置いた条はありません。行政書士は、日本行政書士会連合会の「行政書士職務基本規則」第17条で、ホームページやSNSなどによるものも含めて、広告宣伝の決まりを定めています。
行政書士は、不当な目的を意図し、又は品位を損なうおそれのある広告宣伝(ホームページ、SNS等によるものを含む。以下同じ。)を行ってはならない。
ここからは、AIO対策で書くことの多い文章の種類ごとに、広告として扱われる場合を見ていきましょう。
事務所サイトの記事
法律・税務・労務の一般的な解説記事でも、「ご相談は当事務所へ」のような誘う文を入れたり、記事全体が依頼を誘う目的と見られたりすると、広告として扱われることがあります。AIに読まれることを考えて書いた記事でも同じです。
弁護士の指針は、特定の法律問題を解説する動画をインターネットに載せ、作成者として弁護士の名前と事務所の連絡先を書くこと自体は、必ずしも依頼を誘うことが主な目的とは判断されないとしています。
一方で、「○○の相談は当事務所へ」のような文を最後に入れる例はもちろん、そうした文がなくても、動画の趣旨が全体として依頼を誘うことを主な目的とすると認められる場合があると述べています(指針 第2の2(4))。
よくある質問
費用・相談の流れ・取扱い分野に答えるよくある質問は、事務所の業務を知らせて依頼につなげる性格が強いページです。広告として扱われる前提で、決まりに沿って書きましょう。
AIに読まれることを意図して作ったよくある質問でも、扱いは変わりません。広告にあたるかは、だれに読ませるつもりで書いたかではなく、内容と載せ方で判断されるためです。
プロフィール
弁護士やスタッフのプロフィールに書く経歴・資格・取扱い分野は、事実に合っていて、誤解を招かない書き方にしてください。弁護士は、事実に合致していない広告と、誤導や誤認のおそれのある広告が禁じられています(規程第3条第1号・第2号)。
行政書士も、事実に合致しない内容と、誤認や誤導のおそれのある内容の広告宣伝が禁じられています(職務基本規則 第17条第2項・第3項)。
弁護士は、広告に氏名と所属する弁護士会を表示することも定められています(規程第9条)。弁護士法人の場合は、法人の名称、法律事務所の名称、所属する弁護士会です。プロフィールのページにも、氏名と所属する弁護士会を書いておきましょう。
外部メディアへの寄稿
新聞や雑誌の法律相談記事・コメント記事・投稿欄に、顔写真や経歴と一緒に「弁護士某」と載せることは、依頼を誘うための特別な表示がない限り、依頼を誘うことが主な目的とは認められない例に挙がっています(指針 第2の2(3)エ)。
一方で、原稿に「○○の相談は当事務所へ」のような文や事務所サイトへのリンクを入れる場合や、事務所が内容を決めて載せてもらう場合は、依頼を誘う目的と見られることがあります。その場合は、事務所サイトの文章と同じ扱いになります。
比較サイトの掲載文
比較サイトやポータルサイトに、事務所が内容を決めて載せる紹介文は、事務所の広告として決まりに沿って書いてください。弁護士の指針も、広告の主体がだれかは、広告を全体的に観察して判断すると示しています(指針 第2の1(1))。
弁護士は、第三者が弁護士の業務について行う情報の伝達や表示が規程に触れる場合に、お金などの利益を渡したり、協力したりしてはならないとされています(規程第8条・指針 第7)。比較サイトに載せる文章も、サイト全体の書き方とあわせて確かめます。
依頼者が一般の個人のときは、事務所が内容を決めた掲載文を「広告」「PR」などと表示して、事務所の広告だとわかるようにしてください。広告であることを隠した表示は、2023年10月1日から景品表示法の不当な表示(ステルスマーケティング)として規制されています。
広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことがいわゆる「ステルスマーケティング」です。
出典:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」
士業ごとの広告の決まり
弁護士・税理士・社労士・司法書士・行政書士の広告の決まりと、依頼者が一般の個人のときにかかる法律を、各会の規程と法令の原文をもとにまとめると、次のとおりです。
| 士業 | 決まりの名前と出すところ | 最終改正日 | 広告の定義の条 | 書いてよいこと | 避けること | 所属する会に確かめること |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 弁護士 | 弁護士等の業務広告に関する規程、業務広告に関する指針、弁護士職務基本規程(日本弁護士連合会) | 規程 令和7年12月5日、指針 令和8年2月19日、職務基本規程 令和3年6月11日 | あり(規程第2条) | 事実に合った経歴・取扱い分野・得意分野、氏名と所属弁護士会(規程第9条) | 事実と違う・誤導や誤認・誇大・比較などの広告(規程第3条)、勝訴率、同意のない依頼者や事件の表示(規程第4条) | 弁護士会ごとの運用、判断に迷う表現 |
| 税理士 | 税理士法(e-Gov)、日本税理士会連合会会則、○○税理士会綱紀規則(準則)(日本税理士会連合会) | 税理士法 2023年6月14日公布・2025年10月1日施行、会則 令和8年4月23日変更、準則 令和4年11月22日 | なし | 会の定めに反しない業務の広告(準則 第22条) | 信用失墜行為(法第37条)、秘密を漏らすこと(法第38条)、不当勧誘・不当広告・報酬額の不明示(会則 第59条の2) | 綱紀規則の条番号と広告の細則 |
| 社労士 | 社会保険労務士法・同施行規則(e-Gov)、全国社会保険労務士会連合会会則 | 法 2025年6月11日公布・2026年10月1日施行、施行規則 2026年2月26日公布・2026年10月1日施行、会則 令和6年11月29日施行 | なし | 重要事項を事実どおりに示す広告、受任前の報酬の基準の明示(施行規則 第12条の10) | 著しく事実に相違する表示、著しく優良・有利と誤認させる表示(施行規則 第12条の11第2項)、誇大・虚偽の広告、承諾のない電子メール広告(会則 第43条の4) | 都道府県の社労士会の会則・規程 |
| 司法書士 | 司法書士法・同施行規則(e-Gov)、司法書士行為規範(日本司法書士会連合会) | 法 2023年6月16日公布・2026年5月21日施行、施行規則 2022年3月29日公布・2023年3月31日施行、行為規範 令和5年4月1日施行 | なし | 事実に合った広告や宣伝、受任前の報酬の基準の明示(施行規則 第22条) | 虚偽の事実・誤認のおそれ・品位や信用を損なうおそれのある広告や宣伝(行為規範 第17条)、不当な依頼の誘致と紹介の対価(行為規範 第12条) | 各司法書士会の定めと運用 |
| 行政書士 | 行政書士職務基本規則(日本行政書士会連合会)、行政書士法(e-Gov) | 規則 令和8年7月15日施行、法 2023年6月16日公布・2026年5月21日施行 | なし(規則第17条はホームページ・SNSも対象) | 事実に合った広告宣伝、報酬額表の掲示と公表(規則第24条・法第10条の2) | 不当な目的・品位を損なう、事実に合致しない、誤認・誤導、誇大な広告宣伝(規則第17条) | 各行政書士会の定め |
| 依頼者が個人のとき | 景品表示法・消費税法(e-Gov)、ステルスマーケティングの規制(消費者庁) | 景品表示法 2022年5月25日公布・2026年5月21日施行、消費税法 2025年6月18日公布・2026年10月1日施行 | ― | 税込の総額での料金の表示(消費税法 第63条) | 著しく優良・有利と誤認させる表示(景品表示法 第5条)、広告であることを隠した表示 | ― |
「所属する会に確かめること」の列は、細則や運用が会ごとに違うところです。士業ごとの詳しいことは、このあとで説明します。
弁護士の広告の決まり
弁護士の広告には、日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」(会規第44号)と、その解釈を示した「業務広告に関する指針」、「弁護士職務基本規程」第9条(広告及び宣伝)がかかります。規程第3条で禁じられているのは、次の広告です。
- 事実に合致していない広告(第1号)
- 誤導や誤認のおそれのある広告(第2号)
- 誇大または過度な期待を抱かせる広告(第3号)
- 困惑させたり過度な不安をあおったりする広告(第4号)
- 特定の弁護士や事務所と比較した広告(第5号)
- 法令や会則・会規に違反する広告(第6号)
- 品位や信用を損なうおそれのある広告(第7号)
規程第4条は、訴訟の勝訴率(第1号)、顧問先や依頼者(第2号)、受任中の事件(第3号)、過去に取り扱った事件(第4号)を、広告に表示できない事項としています。第2〜4号では、依頼者の書面か電磁的方法による同意がある場合などが例外です。
あわせて、広告への氏名と所属弁護士会の表示(第9条)、電話やメールなどで受任する場合の表示事項(第9条の2)、広告の記録の保存(第11条)、弁護士会による調査と違反行為の中止などの命令(第12条)が定められています。
税理士の広告の決まり
税理士法には、広告だけを定めた条はありません。税理士の広告に関わるのは、信用失墜行為の禁止(第37条)、秘密を守る義務(第38条)、会則を守る義務(第39条)です。
税理士は、税理士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。
税理士は、所属税理士会及び日本税理士会連合会の会則を守らなければならない。
出典:e-Gov法令検索「税理士法」(最終改正 2023年6月14日公布、2025年10月1日施行)
日本税理士会連合会会則 第59条の2(不当勧誘行為等の禁止)は、不当勧誘・不当広告・報酬額の不明示など、相手方の利益を害するおそれがある行為を禁じています。
日本税理士会連合会が示す「○○税理士会綱紀規則(準則)」第22条(業務の広告)は、会の定めに反する場合を除いて業務を広告でき、広告に必要なことは細則で定めるとしています。実際の条番号と細則の中身は、所属する税理士会に確かめてください。
会員は、自己の業務について、本会の定めに反する場合を除き、広告することができる。
2 前項の広告に関し必要な事項は、細則で定める。
出典:日本税理士会連合会「○○税理士会綱紀規則(準則)」(最終改正 令和4年11月22日)
社労士の広告の決まり
社会保険労務士法で広告にも関わるのは、信用失墜行為の禁止(第16条)と秘密を守る義務(第21条)です。
社会保険労務士法施行規則は、受任の前に報酬額の算定の方法などの報酬の基準を示すこと(第12条の10)と、広告で重要事項について著しく事実に相違する表示や、実際より著しく優良または有利と誤認させる表示をしないこと(第12条の11第2項)を定めています。
社会保険労務士又は社会保険労務士法人は、その業務について広告をするときは、重要事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。
全国社会保険労務士会連合会会則 第43条の4は、誇大または虚偽の事項で相手方を欺くおそれがある方法で広告や宣伝をしないこと(第3項)と、相手方の承諾を得ずに電子メールで広告を送らないこと(第4項)を定めています。
司法書士の広告の決まり
司法書士法と同法施行規則には、「広告」の語を使った条文がありません。それでも、品位を保ち公正かつ誠実に業務を行う職責(法第2条)、会則を守る義務(法第23条)、秘密を守る義務(法第24条)は、広告を作るときにも外せない前提です。
広告そのものを定めているのは、日本司法書士会連合会の「司法書士行為規範」第17条(広告又は宣伝)です。虚偽の事実を含むもの、誤認を生じさせるおそれがあるもの、品位や信用を損なうおそれがあるものは、広告でも宣伝でも禁じられています。
司法書士は、虚偽の事実を含み、又は誤認を生じさせるおそれがある広告又は宣伝をしてはならない。
2 司法書士は、品位又は信用を損なうおそれがある広告又は宣伝をしてはならない。
この規範は2023年4月1日に施行されたもので、不当な方法で依頼を誘うことや、依頼者の紹介について対価を払うこと・受け取ること(第12条)も禁じています。広告の細かな運用は、所属する司法書士会にも問い合わせておきましょう。
行政書士の広告の決まり
日本行政書士会連合会の「行政書士職務基本規則」第17条(広告宣伝)は、ホームページやSNSなどによるものも含めて、不当な目的や品位を損なうおそれのある広告宣伝、事実に合致しない内容、誤認や誤導のおそれのある内容、誇大な広告宣伝を禁じています。
この規則は2024年4月1日に施行され、そのときに旧「行政書士倫理」は廃止されました。その後、2026年1月22日と7月15日に施行された改正があります。規則にあるほかの定めは、次のとおりです。
- 秘密保持の義務(第11条)
- 不当誘致行為の禁止と紹介の対価(第15条)
- 報酬額表を掲示する義務(第24条第1項)と、インターネットなどで公表するよう努めること(同条第2項)
行政書士法にも、信用失墜行為の禁止(第10条)、報酬の額の掲示(第10条の2)、秘密を守る義務(第12条)があります。
行政書士は、その事務所の見やすい場所に、その業務に関し受ける報酬の額を掲示しなければならない。
個人の依頼者に向けた広告の決まり
依頼者が一般の個人のときは、各会の決まりとは別に、景品表示法 第5条がかかります。次の表示は禁止の対象です。
- サービスの内容を実際より著しく優良と示す表示(第1号)
- 料金などの取引条件を実際より著しく有利と誤認させる表示(第2号)
根拠のない「最安」や数字も、これに当てはまりえます。広告であることを隠した表示(ステルスマーケティング)も、2023年10月1日から景品表示法の不当な表示として規制されています(消費者庁)。
個人に向けて料金を示すときは、消費税を納める事業者なら、税込の総額で表示します(消費税法 第63条)。税込の総額が表示されていれば、税抜の金額をあわせて書いても問題ありません。
そのため、税込価格を表示する際に「税込価格である旨」の表示は必要なく、また、税込価格に併せて「税抜価格」、「消費税額等」、「消費税率」等が表示されていても差し支えない。
出典:財務省「事業者が消費者に対して価格を表示する場合の価格表示に関する消費税法の考え方」
NG表現と言い換え
AIO対策の記事やよくある質問で書きがちな表現について、避ける理由をどの決まりのどの区分にあたるかで示し、事実で書ける言い換えを並べると、次のとおりです。弁護士の指針は例が詳しいので弁護士を中心に示し、ほかの士業は当てはまりうる条を挙げます。
| 避けたい表現 | 当てはまりうる決まり(名前と条番号) | 言い換え |
|---|---|---|
| 「勝訴率◯%」 | 弁護士:規程第4条第1号、指針 第4の2 | 取り扱っている事件の種類と、相談から解決までの流れを書く |
| 「解決実績◯件」(何の件数か書かない) | 弁護士:規程第3条第2号・第3号、指針 第3の3(1)・第3の9(2)/社労士:施行規則 第12条の11第2項/行政書士:職務基本規則 第17条第2項 | 「2025年4月〜2026年3月に受任した遺産分割の事件 ◯件(交渉を含む)」のように、何の件数か・期間・数え方を添える |
| 「◯◯専門」「スペシャリスト」「プロ」「エキスパート」 | 弁護士:指針 第3の12(1)(表示を控えるのが望ましい) | 「取扱い分野」「取扱い業務」、実際に得意なものは「得意分野」、経験がまだ多くない分野は「積極的に取り組んでいる分野」 |
| 「着手金0円〜」「業界最安」「割安な報酬」 | 弁護士:規程第3条第2号、指針 第3の3(3)(4)/個人向け:景品表示法 第5条第2号 | 着手金・報酬金・実費などの内訳と、別にかかる費用を書く(個人向けは税込の総額) |
| 「地域No.1」「◯◯事務所より安い」 | 弁護士:規程第3条第3号・第5号、指針 第3の6・第3の13(1)/個人向け:景品表示法 第5条 | 対応している時間・地域・相談の流れなど、自分の事務所の事実を書く |
| 「顧客満足度◯%」「信頼性抜群」 | 弁護士:指針 第3の13(3)/個人向け:景品表示法 第5条第1号 | 相談の受け方や対応の流れなど、確かめられる事実を書く |
| 「必ず勝てる」「絶対に減額できる」「必ず許可が取れる」 | 弁護士:規程第3条第3号、指針 第3の13(4)/社労士:施行規則 第12条の11第2項/行政書士:職務基本規則 第17条第4項 | 結果は事情によって変わることと、相談で見通しを説明する流れを書く |
| 「AIがおすすめする事務所」「ChatGPTで1位」 | 原文に直接の例はない。弁護士:規程第3条第1〜3号/個人向け:景品表示法 第5条 | AIの答えを宣伝に使わず、事務所の事実を書く |
当てはまるかどうかは文脈によって変わるので、迷うときは所属する会に確かめてください。
実績の数字
「勝訴率◯%」は、弁護士の規程第4条第1号で表示できない事項とされていて、第2〜4号のような例外の定めがありません。指針も、勝訴率の表示を誤導や誤認のおそれのある広告の例に挙げています(指針 第4の2)。
件数を書くときは、交通事故の件数を損害賠償事件の延べ件数に含めて、損害賠償事件全般に慣れているように見せる書き方(指針 第3の3(1))や、実際は保釈の請求の件数なのに「保釈の実績◯件」と書く書き方(指針 第3の9(2))を避けましょう。
ほかの士業でも、事実と違う数字は、社労士の施行規則 第12条の11第2項や行政書士の職務基本規則 第17条第2項に、依頼者が個人なら景品表示法 第5条にもかかりえます。税理士は、所属する税理士会の広告の細則に照らして確かめてください。
専門性
「◯◯専門」「スペシャリスト」「プロ」「エキスパート」は、弁護士の指針で、客観性が担保されないまま表示すると誤導のおそれがあるとして、表示を控えるのが望ましいとされています(指針 第3の12(1))。
言い換えの候補は、専門の評価を伴わない「取扱い分野」「取扱い業務」(指針 第3の12(4))、実際に得意なものに限った「得意分野」(同(2))、経験がまだ多くない分野の「積極的に取り組んでいる分野」(同(3))です。
「◯◯に強い」のように原文に直接の例がない言い方は、取り扱っている業務や件数など、事実で書ける表現に言い換えておけば、確かめるのも簡単です。ほかの士業は、所属する会の決まりと細則に照らして確かめてください。
費用
「着手金0円〜」「業界最低水準の弁護士報酬」「割安な報酬で事件を受けます」は、弁護士の指針で、報酬についてのあいまいまたは不正確な表現の例に挙がっています(指針 第3の3(3))。
「着手金0円」と書いて別の名目で手数料を受け取る場合や、「着手金◯万円〜」と書いて実際には表示を著しく超える額を受け取る場合も、不正確な表現の例です(指針 第3の3(4))。
「業界最安」も同じ型の表現で、依頼者が個人なら景品表示法 第5条第2号(有利誤認)にもかかりえます。言い換えは、着手金・報酬金・実費などの内訳と、別にかかる費用を書く形です。個人向けの料金は、税込の総額で示すのが決まりです(消費税法 第63条)。
比較と順位
「地域No.1」「◯◯事務所より安い」は、弁護士の場合、特定の弁護士や事務所と比較した広告(規程第3条第5号)や、誇大な広告(第3条第3号)にあたりえます。
指針は、事務所名を出さなくても、全体の表現から特定の事務所を指していると認められるときは同じ扱いとし(指針 第3の6)、「最も」「一番」のような最大級の言葉は、文脈によって違反にあたることがあると注意を促しています(指針 第3の13(1))。
「顧客満足度◯%」「信頼性抜群」のような実証できない優位性を示す言葉も、文脈によって違反にあたることがあるとして、十分注意するよう求められています(指針 第3の13(3))。依頼者が個人なら、景品表示法 第5条第1号(優良誤認)にもかかりうる表現です。
結果の見通し
「必ず勝てる」「絶対に減額できる」「必ず許可が取れる」は、弁護士の規程第3条第3号(誇大または過度な期待を抱かせる広告)、社労士の施行規則 第12条の11第2項、行政書士の職務基本規則 第17条第4項(誇大な広告宣伝)にかかりえます。
弁護士の指針は、「常勝」「不敗」のように結果を保証する言葉にも十分注意するよう求めています(指針 第3の13(4))。
弁護士の指針は、借入金額などを入力するだけでは判断できないのに、減額や返金の見通しがわかるかのように思わせる「借金減額診断」なども、誤導や誤認のおそれのある表現の例に挙げています(指針 第3の3(7))。
AIの評価
「AIがおすすめする事務所」「ChatGPTで1位」のような表現は、決まりの原文に直接の例はありません。ただ、AIの答えは聞き方や時期によって変わるので、根拠として示しにくい表現です。
弁護士は規程第3条第1〜3号(事実に合致しない・誤導や誤認・誇大)に、依頼者が個人なら景品表示法 第5条に照らして確かめましょう。AIの答えは宣伝に使わず、取扱い分野や費用など、事務所の事実を書きます。
AIに相談先として挙げてもらう書き方
「おすすめ」「No.1」と書かなくても、AIが相談先を答えるときの材料になる書き方はあります。Googleは、生成AI機能のために特別な構造化データやAI向けのファイル、AI向けの書き方は要らないとし、読む人の役に立つ独自性のある内容を書くよう説明しています。
生成 AI 検索向けの書き方をする必要はありません。
読者から役に立ち信頼できると思われるような独自性のあるコンテンツを書いてください。
出典:Google Search Central「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する」(最終更新 2026年10月9日)
AIが依頼者の質問に答えるときは、事務所の基本情報や、依頼者の疑問への答えが材料になるでしょう。士業全体のAIO対策の考え方は「士業事務所のAIO対策とは」で説明しています。
士業ごとにやることは「弁護士・法律事務所のAIO対策ガイド」、「税理士事務所のAIO対策ガイド」、「社労士事務所のAIO対策ガイド」で説明しています。
事務所の基本情報
事務所名・氏名・所属する会・所在地・取扱い分野・費用・相談の受け方を、事務所サイトと外部のプロフィールで同じ書き方にそろえましょう。外部のプロフィールとは、所属する会の名簿やGoogleビジネスプロフィールなどです。
Googleは、Googleビジネスプロフィールなどを使うと、AIの回答とほかの検索結果の両方で、商品やサービスが表示されやすくなると説明しています。地域で相談を受ける事務所は、ビジネスプロフィールの名称・所在地・営業時間を、事務所サイトとそろえておきましょう。
Merchant Center(Merchant Center フィードなど)や Google ビジネス プロフィールなどのサービスを利用すると、AI の回答と Google 検索のその他の検索結果の両方で商品やサービスが表示されやすくなります。
出典:Google Search Central「Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する」
依頼者の疑問への答え
事務所が実際に受ける相談をもとに、手続きの流れ・費用の内訳・相談の前に用意するものを、よくある質問や解説ページで答えます。依頼者の言い回しに近い問いにすると、何についての答えかがはっきりします。
Googleは、ほかのサイトにすでに書かれていることや、生成AIで簡単に作れる内容を使い回さないよう求め、個人的な経験にもとづく独自の視点を挙げています。一般論の言い直しではなく、事務所の経験にもとづく内容にしてください。
構造化データ
構造化データは、Googleの生成AI機能のために必要なものではありません。Googleは、生成AI検索に構造化データは必要ないとしたうえで、リッチリザルトの対象となるのに役立つため、SEO戦略全体の一部として使い続けることを勧めています。
入れるかどうかは、通常のSEOとして判断すればよいでしょう。
AI向けのテキストファイル(llms.txtなど)も、Google検索のために新しく作る必要はないとされています。
解決事例・お客様の声の載せ方
解決事例とお客様の声は、依頼者が事務所を選ぶ材料になる一方で、広告の決まりと秘密を守る義務が関わる情報です。
弁護士の指針は、架空の事例や、表示どおりの解決ができなかった事例を脚色して載せること、実在の依頼者が関与していない文章をお客様の声として載せることを、事実に合致していない広告(規程第3条第1号)の例に挙げています(指針 第3の2(1)ウ・エ)。
依頼者の声や推薦文も、全体として事務所が行っていると認められれば事務所の広告とされ、声の中身も含めて決まりに沿うかが判断されます(指針 第2の1(2))。事例を載せるときに消す・ぼかす情報は、次のとおりです。
| 消す・ぼかす情報 | 説明のための例(匿名化の前 → 後) | 確かめる決まり |
|---|---|---|
| 依頼者の名前・会社名 | 「株式会社◯◯の◯◯社長」→「製造業の会社」 | 弁護士:規程第4条第2号/各士業の秘密を守る義務(税理士法 第38条、社会保険労務士法 第21条、司法書士法 第24条、行政書士法 第12条) |
| 地域 | 「横浜市青葉区」→「神奈川県」 | 弁護士:指針 第4の4(4)・第4の5(2) |
| 業種と会社の規模 | 「従業員48人の金属加工会社」→「中小の製造業」 | 弁護士:指針 第4の4(4)・第4の5(2) |
| 時期 | 「2026年3月に解決」→「近年の事例」 | 弁護士:指針 第4の4(4)・第4の5(2) |
| 金額 | 「1,280万円で和解」→「請求額から減額して和解」 | 弁護士:指針 第4の4(4)・第4の5(2) |
| 家族の構成や珍しい事情 | 「長男が海外に住み、相続人が5人」→「相続人が複数いる」 | 弁護士:指針 第4の4(4)・第4の5(2) |
表の例は説明のために作ったもので、実際の事例ではありません。
依頼者の同意をとる
弁護士は、顧問先・依頼者、受任中の事件、過去に取り扱った事件を広告に載せるとき、依頼者の書面か電磁的方法による同意を得なければなりません(規程第4条第2〜4号)。同意は、同意の範囲や有効期限などを示して得ることが求められています(指針 第4の3(3))。
依頼者が特定されず、依頼者の利益を損なうおそれがない場合でも、書面か電磁的方法による同意を得るよう努めることになっています(指針 第4の4(5))。
秘密を守る義務は、ほかの士業にも共通です(税理士法 第38条、社会保険労務士法 第21条、司法書士法 第24条、行政書士法 第12条・行政書士職務基本規則 第11条)。事例を載せる前に、載せる範囲と期間を示して、書面で同意を得る流れにしておきましょう。
特定できる情報を消す
名前を伏せるだけでは足りません。弁護士の指針は、依頼者が特定されない場合かどうかを、依頼者名が表示されていないことだけでなく、依頼者が実際に特定されていないかなどで、個別に判断するとしています(指針 第4の4(4)・第4の5(2))。
地域・業種・会社の規模・時期・金額・家族の構成・珍しい事情は、一つずつでは特定できなくても、組み合わせると特定されかねません。上の表のように、載せる前に一つずつぼかし、組み合わせて読んでも依頼者がわからないかを確かめます。
結果を約束と読まれないように書く
事例は、同じ結果になると読まれないよう、その事例ごとの事情を書き、結果は事情によって変わることを添えましょう。
弁護士の指針は、ほかの事件を例に挙げて「あなたも可能です」のように、同じような結果をもたらすと思わせる表現を、誤導や誤認のおそれのある広告の例に挙げています(指針 第3の3(2))。
結果を大きく見せる書き方は、弁護士の規程第3条第3号、社労士の施行規則 第12条の11第2項、行政書士の職務基本規則 第17条第4項にかかりえます。
口コミを見返りで集めない
口コミやお客様の声を、見返りを渡したり内容を指定したりして書いてもらうと、依頼者が個人の場合は事務所の広告として扱われ、「広告」「PR」などの表示が必要です。
広告であることを隠すと、2023年10月1日から景品表示法の不当な表示(ステルスマーケティング)になります。
景品表示法で規制されるのは、広告であって、一般消費者が広告であることを分からないものです。
広告には、企業がインフルエンサー等の第三者に依頼・指示するものも含まれます。
出典:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」
依頼者が自分の意思で書いた口コミは、これにあたりません。サイトに載せるときは、書き換えたり、都合のよいものだけを選んだりせずに引用してください。
記録を残す
同意書、載せた文面、掲載日、掲載先を残します。弁護士は、広告物やその記録、広告の方法の記録、同意を証する書面や電磁的記録を、広告が終わってから3年間保存することが定められています(規程第11条)。
ウェブサイトの広告は、リンク先のURLも含めてデータか印刷物で保存し、重要な広告事項を変えたときやページを作り直したときは、変える前と後の両方を保存します(指針 第8の4(4))。ほかの士業は、保存の決まりを所属する会に確かめてください。
公開前のチェックリスト
事務所サイトに載せる文章だけでなく、外部メディアへの寄稿や比較サイトに渡す原稿も、公開の前に同じ項目で見直します。確かめる項目は、次のとおりです。
| 確かめること | 根拠の決まり | 確かめた人と日付 |
|---|---|---|
| 勝訴率・根拠のない件数・「専門」・「最安」・「No.1」・ほかの事務所との比較・結果の約束・実証できない満足度の言葉がないか | 弁護士:規程第3条・第4条、指針 第3/社労士:施行規則 第12条の11第2項/行政書士:職務基本規則 第17条/個人向け:景品表示法 第5条 | |
| 事例は実際の事件で、同意の範囲と期限を守り、特定できる情報が残っていないか | 弁護士:規程第3条第1号・第4条、指針 第4/各士業の秘密を守る義務 | |
| 口コミを見返りや内容の指定で集めていないか | 景品表示法(ステルスマーケティングの規制) | |
| 氏名と所属弁護士会、電話やメールなどで受任する場合の表示事項があるか | 弁護士:規程第9条・第9条の2 | |
| 報酬の基準の明示、報酬額表の公表、税込の総額の表示 | 社労士:施行規則 第12条の10/行政書士:職務基本規則 第24条/個人向け:消費税法 第63条 | |
| 外部に渡す原稿と、載る先の記事が決まりに触れないか | 弁護士:規程第8条、指針 第7 | |
| 公開した文面・公開日・掲載先・同意書・契約書と入出金の記録を残したか | 弁護士:規程第11条、指針 第8の4 |
「確かめた人と日付」の列は、事務所で書き込む欄です。書いておくと、だれがいつ確かめたかを、あとから広告の記録と一緒にたどれます。
表現の確認
勝訴率、根拠のない件数、「専門」、「最安」、「No.1」、ほかの事務所との比較、結果の約束、実証できない満足度などの言葉がないかを、「NG表現と言い換え」の表に照らして見直してください。
本文だけでなく、見出しやよくある質問、画像の中の文字も対象です。
事例と口コミの確認
事例は、実際にあった事件か、依頼者の同意の範囲と期限を守っているか、特定できる情報が残っていないかを見ます。
口コミで見るのは、見返りを渡したり内容を指定したりして集めたものではないか、書き換えていないかです。
表示する事項の確認
弁護士は、氏名と所属弁護士会(規程第9条)を表示しているかを、まず見ます。電話やメールなどで受任する場合は、次の事項も表示してください(第9条の2)。
- 受任する法律事務の表示と範囲
- 報酬の種類・金額・算定方法・支払時期
- 委任契約を解除できることと中途で終わったときの清算方法
社労士は報酬の基準を受任の前に示しているか(施行規則 第12条の10)、行政書士は報酬額表を掲示し、インターネットなどでも公表しているか(職務基本規則 第24条)も点検します。
あわせて、個人向けの料金は税込の総額か(消費税法 第63条)、事務所が内容を決めた外部の掲載文に「広告」「PR」などの表示があるかも見ておきましょう。
外部に渡す原稿の確認
寄稿や、比較サイト・ポータルサイトに渡す原稿も、事務所サイトと同じ項目で照らし合わせることが大切です。
弁護士は、規程に触れる第三者の記事や情報に、お金などを渡したり協力したりしてはなりません(規程第8条)。
指針は、特定の弁護士の優劣を論じるランク付けの記事などをその例に挙げ、協力には原稿の提供・アンケートへの回答・インタビューへの応答などが含まれるとしています(指針 第7)。
記録の確認
公開した文面・公開日・掲載先・同意書が、そろって残っているかを点検してください。
弁護士は、2026年7月1日の改正規定の施行から、広告業者との契約書などの契約の内容を証する書面と、その契約に係る入出金の記録も、3年間保存する対象になりました(規程第11条・指針 第8の4)。
2026年7月1日より前に終わった広告の契約書と、それより前の入出金は対象外です。
AIO対策会社の選び方
広告の決まりに沿ってAIO対策を進めてくれる会社は、士業の比較記事と同じ4つ(士業向けのページや支援があるか・公開している士業の事例・広告の決まりへの配慮・料金)で選びます。
この記事では、そのうち広告の決まりへの配慮について、頼む前に何を確かめればよいかを説明します。
頼む前に確かめることは、次の5つです。
| 確かめること | 聞き方の例 | 答えで見るところ |
|---|---|---|
| 原稿を決まりの原文で確かめる手順 | 「原稿は、どの会の規程や指針のどの条に照らして、だれが確かめますか」 | 条番号を挙げて説明できるか、最近の改正を反映しているか |
| 事例の匿名化と依頼者の同意の扱い | 「事例を使うときの同意書のひな形や、匿名化の基準はありますか」 | 同意の範囲と有効期限の示し方、依頼者の情報を外部のAIツールに入れるかどうか |
| 公開前の最終確認の進め方 | 「公開や修正の前に、事務所が最終確認する流れになっていますか」 | 会社だけの判断で公開や修正をしないか |
| 報酬の決め方 | 「料金は月額の定額ですか、成果に応じた報酬ですか」 | 受任の件数や報酬に連動する決め方になっていないか |
| 広告の記録として出せる書類 | 「契約書・発注書・請求書などを、広告の記録としてそろえて出せますか」 | 契約の内容と入出金の記録、第三者のサイトを使う場合の方針や報酬の条件の資料 |
会社ごとの比較は、「弁護士・法律事務所のAIO対策会社比較」、「税理士事務所のAIO対策会社比較」、「社労士事務所のAIO対策会社比較」にまとめています。
相続の分野は、「相続の相談を増やしたい税理士・法律事務所のAIO対策会社」で説明しています。
原稿を決まりの原文で確かめる手順
原稿を、所属する会の規程や指針の原文のどの条に照らして確かめるのか、最近の改正を反映しているか、だれが確かめるのかを聞いてみましょう。弁護士なら、2026年4月1日と7月1日に施行された規程の改正規定や、令和8年2月19日の指針の改正などがその例です。
答えでは、条番号を挙げて説明できるかに注目してください。「規程に配慮しています」とだけ答える会社より、どの条をどう確かめるかを示せる会社のほうが、事務所で確かめるときの負担は軽いでしょう。
事例の匿名化と依頼者の同意の扱い
解決事例やお客様の声を使うときに、同意書のひな形、同意の範囲と有効期限の示し方、匿名化の基準を用意しているかを聞きます。
あわせて、依頼者の情報を外部のAIツールに入力するかどうかと、その扱いも確かめておきましょう。士業にはそれぞれ秘密を守る義務があるので、その義務に照らして問題がないかを見ます。
公開前の最終確認の進め方
記事やページを公開・修正する前に、事務所が最終確認をしてから公開する流れになっているか、会社だけの判断で公開や修正をしないかを確かめてください。
広告をするのは事務所で、決まりへの責任も事務所に残るためです。弁護士の規程も、広告を弁護士や弁護士法人が行うものと定め、記録の保存や弁護士会の調査への協力も、広告をした弁護士に求めています(規程第2条・第11条・第12条)。
報酬の決め方
料金が月額の定額か、成果に応じた報酬かを聞きます。
弁護士は、受任の件数や弁護士報酬に連動する報酬が、報酬の分配の制限(弁護士職務基本規程 第12条)や依頼者紹介の対価の禁止(第13条)に触れるおそれがあります。契約を結ぶ前に、所属する弁護士会へ問い合わせてください。
司法書士は紹介の対価を払うことも受け取ることも禁じられ(司法書士行為規範 第12条)、行政書士にも紹介の対価についての決まり(職務基本規則 第15条)があるので、ほかの士業も含めて所属する会に確かめます。
広告の記録として出せる書類
契約書・発注書・請求書・入出金の記録など、広告の記録として残す書類をそろえて出せるかも聞いておきましょう。弁護士は、広告業者との契約の内容を証する書面と、その契約に係る入出金の記録を保存します(規程第11条・指針 第8の4(5)(6))。
SEO対策などのために第三者が管理するウェブサイトを使う場合は、その広告配信の方針や報酬が発生する条件を書いた資料も、保存の対象です(指針 第8の4(3)ウ)。会社が外部のサイトやメディアを使って進める場合は、こうした資料を出せるかも聞いておいてください。
AIO対策を頼まなくてよい場合
AIO対策は、すべての事務所が外に頼まなければならないものではありません。外に頼まず、事務所で進めたほうがよい場合と、そのときに事務所でできることをまとめます。
今あるページを直せば足りる場合
ページの数が少なく、NG表現の言い換えと基本情報の整理で足りる段階なら、事務所で直せるでしょう。
この記事の「NG表現と言い換え」の表で今あるページの表現を見直し、「公開前のチェックリスト」で確かめてから公開し直しましょう。事務所の基本情報は、事務所サイトと外部のプロフィールで同じ書き方にそろえます。
決まりの確認を事務所で続けられる場合
事務所の中に、原稿を所属する会の決まりに照らして確かめ、記録を残す担当がいるなら、記事の作成と更新を事務所で続けられます。
その場合も、AIの答えに事務所がどう出ているかは、同じ質問を毎月聞いて記録しておいてください。確かめ方は、「ChatGPTで自社をおすすめしてもらうには?」の記事で説明しています。
相談が増えても受けきれない場合
今の人数で新しい相談を受けきれないなら、相談を増やす前に、受付や相談の流れを整えるほうが先です。
問い合わせへの返事が遅れたり、相談の予約が先まで埋まっていたりすると、AIの答えから来た依頼者を受けられません。受付の方法と、相談を受けられる曜日や時間を事務所サイトに書くところから始めましょう。
士業のAIO対策ならフォワードX
士業事務所がAIO対策を頼む先として、フォワードXの士業AIO支援を紹介します。フォワードXに頼むときの強みは、次の6つです。
代表が行政書士で、士業事務所の経営に携わっている
フォワードXの代表取締役の塩野豪は行政書士です。2016年に開業するまでは、法人営業と、広告・Webマーケティングの業務に就いていました。行政書士法人フォワードを2019年に設立し、その後は士業事務所の経営にも携わっています。
フォワードXの士業向けAIO支援は、代表と関連法人の士業実務・事務所経営の経験に支えられています。
弁護士・税理士・社労士のAIO対策に対応している
士業AIO支援では、弁護士・税理士・社労士の専門分野ごとに、活用のしかたを示しています。たとえば、弁護士は企業法務・相続・離婚・労働問題など、税理士は法人税務・相続・事業承継・節税など、社労士は労務相談・就業規則・助成金・給与計算などです。
そのほかの士業も、専門領域や相談内容を聞いたうえで、対応できるかと支援内容を案内しています。
分析から記事制作・ページの改善まで任せられる
現状・競合分析、プロンプト設計・SOV分析を起点に、コンテンツ戦略設計、コンテンツの新規制作・既存コンテンツの改善、Webサイトの情報設計、FAQ・構造化データ等の改善、そして継続的な測定・改善まで一貫して任せられます。
SOV分析では、狙う質問へのAIの答えに、事務所と競合の事務所がどれだけ挙がっているかを見ます。事務所が増やしたい相談と、AIに伝わっている強みの差をつかむための分析です。
今のSEO会社や制作会社と連携して進められる
今依頼しているSEO会社があっても、今の施策や役割分担を確かめたうえで、必要に応じてその会社と連携しながら進めます。
Webサイトの制作会社は、原則として変える必要はありません。今のサイトを確かめ、制作会社への改善提案や実装の役割分担を整理します。
士業の支援事例を公開している
事例・実績のページで公開しているのは、企業法務と相続を扱う弁護士事務所の事例です。
Google検索では主要なキーワードで1ページ目に表示されていた一方、ChatGPTなどでは推奨されていなかった状態から、特定の対象プロンプトで、施策開始時に0件だった推奨を1か月後に獲得しました(施策は継続中)。
顧問先700件超の税理士法人の採用の事例では、AIによる引用率が施策前の15%から2か月で42%になりました。士業AIOは、相談の獲得だけでなく、採用活動にも活用できる支援です。事例の結果はそれぞれの事務所の条件のもとでのもので、同じ成果が出るとは限りません。
無料診断から相談できる
無料診断は0円で、受けられるのは競合分析(1社)・プロンプト分析・SOV分析・改善案の提示です。何から始めるか決まっていなくても、無料で相談を受け付けています。会社は東京・茅場町にあります(東京都中央区新川1-3-21 BIZ SMART茅場町206)。
AI検索での表示や推奨は保証していません。AIの答えは質問の内容や時期によって変わるため、毎月状況を分析して改善を続けます。
広告の決まりとAIO対策のよくある質問
士業事務所が広告の決まりとAIO対策について迷う問いと、AIO対策会社を探すときの問いに、短く答えます。詳しい説明は、この記事の各見出しと、関連する記事で紹介しています。
AI向けに書いたFAQや記事も広告になる?
事務所の業務を知らせて依頼につなげることが主な目的なら、AI向けかどうかに関係なく広告として扱われると考えてください。
弁護士の規程第2条は、依頼者となるよう誘うことを主な目的とする情報の伝達と表示を広告とし、主な目的かどうかは内容や状況を総合して判断されます(指針 第2の2(1))。詳しいことは、この記事の「広告にあたる文章の見分け方」で説明しています。
「専門」と書いてもいい?
弁護士は表示を控えるのが望ましいとされていて(指針 第3の12)、「取扱い分野」や、実際に得意なものに限った「得意分野」なら使えます。「望ましい」とある決まりは、従わなかったことだけで直ちに違反とはされません(指針 第1の2(4))。
ほかの士業は所属する会に確かめ、詳しいことは、この記事の「NG表現と言い換え」で確認してください。
事務所のサイトに「おすすめ」と書いてもいい?
自分の事務所を「おすすめ」と書くより、取扱い分野・費用・相談の流れなど、事実で確かめられることを書きます。
弁護士は実証できない優位性を示す言葉に十分注意するよう求められていて(指針 第3の13(3))、依頼者が個人なら景品表示法 第5条にもかかりえます。詳しいことは、この記事の「AIに相談先として挙げてもらう書き方」を読んでみてください。
解決事例は名前を伏せれば載せていい?
名前を伏せるだけでは足りず、依頼者の同意を得て、特定できる情報を消すことが大切です。
弁護士は、受任中や過去の事件を載せるには依頼者の同意などが要り(規程第4条第3号・第4号)、依頼者が特定されないかは、実際に特定されていないかで個別に判断されます(指針 第4の4(4)・第4の5(2))。
詳しいことは、この記事の「解決事例・お客様の声の載せ方」で説明したとおりです。
口コミやお客様の声は載せていい?
実在の依頼者が書いたものを、書き換えずに載せましょう。実在の依頼者が関与していない文章をお客様の声として載せることは、弁護士の規程第3条第1号の違反の例とされています(指針 第3の2(1)エ)。
見返りや内容の指定で集めた口コミは、「広告」「PR」などの表示が要ります(景品表示法のステルスマーケティングの規制)。
比較サイトや外部メディアに載せる文章も決まりにかかる?
事務所が内容を決めて載せる文章は、事務所の広告として、同じ決まりに沿って書いてください。弁護士は規程に触れる第三者の情報への協力が禁じられていて(規程第8条・指針 第7)、依頼者が個人ならステルスマーケティングの規制もかかります。
確かめる項目は、この記事の「公開前のチェックリスト」にまとめています。
成果に応じた報酬でAIO対策を頼んでもいい?
受任の件数や報酬に連動する決め方は、契約の前に所属する会に確かめましょう。弁護士は報酬分配の制限と依頼者紹介の対価の禁止(弁護士職務基本規程 第12条・第13条)、行政書士は紹介の対価の決まり(職務基本規則 第15条)に関わります。
詳しいことは、この記事の「AIO対策会社の選び方」の「報酬の決め方」を参照してください。
ChatGPTで「おすすめの弁護士」と聞かれたときに、事務所が出るようにできる?
表示を約束できる方法はなく、事務所の基本情報や依頼者の疑問への答えを事実で整えることが土台になるでしょう。
書き方は、この記事の「AIに相談先として挙げてもらう書き方」と、「弁護士・法律事務所のAIO対策ガイド」で説明しています。相談先の比較は、「弁護士・法律事務所のAIO対策会社比較」にまとめています。
士業に強いAIO対策会社を選ぶとき、広告の決まりについて何を確かめる?
原稿を決まりの原文で確かめる手順、事例の匿名化と依頼者の同意の扱い、公開前の最終確認の進め方、報酬の決め方、広告の記録として出せる書類の5つを確かめてください。詳しいことは、この記事の「AIO対策会社の選び方」で説明しています。
会社ごとの比較は、「税理士事務所のAIO対策会社比較」、「弁護士・法律事務所のAIO対策会社比較」、「社労士事務所のAIO対策会社比較」にまとめています。
弁護士の広告規程に沿って対策してくれる会社は、どう比べる?
士業向けのページや支援があるか・公開している士業の事例・広告の決まりへの配慮・料金の4つで比べ、広告の決まりへの配慮は、頼む前に確かめる5つで見ます。
会社ごとの比較なら、「弁護士・法律事務所のAIO対策会社比較」が参考になるでしょう。
まとめ
AIO対策で書く文章も、依頼につなげる文章なら各会の広告の決まりがかかります。表現は決まりの区分に照らして事実で書ける形に言い換え、事例は同意・匿名化・記録をそろえ、外部に渡す原稿も含めて公開の前に確かめましょう。
AIO対策会社は、士業向けのページや支援、士業の事例、広告の決まりへの配慮、料金の4つで選び、広告の決まりへの配慮は、頼む前に確かめる5つで見ます。
この記事で使った出典は、次のとおりです。
| 名前 | 出すところ | 改正日 |
|---|---|---|
| 弁護士等の業務広告に関する規程 | 日本弁護士連合会 | 令和7年12月5日 |
| 業務広告に関する指針 | 日本弁護士連合会 | 令和8年2月19日 |
| 弁護士職務基本規程 | 日本弁護士連合会 | 令和3年6月11日 |
| 税理士法 | e-Gov法令検索 | 2023年6月14日公布・2025年10月1日施行 |
| 日本税理士会連合会会則 | 日本税理士会連合会 | 令和8年4月23日変更 |
| ○○税理士会綱紀規則(準則) | 日本税理士会連合会 | 令和4年11月22日 |
| 社会保険労務士法 | e-Gov法令検索 | 2025年6月11日公布・2026年10月1日施行 |
| 社会保険労務士法施行規則 | e-Gov法令検索 | 2026年2月26日公布・2026年10月1日施行 |
| 全国社会保険労務士会連合会会則 | 全国社会保険労務士会連合会 | 令和6年11月29日施行 |
| 司法書士法 | e-Gov法令検索 | 2023年6月16日公布・2026年5月21日施行 |
| 司法書士法施行規則 | e-Gov法令検索 | 2022年3月29日公布・2023年3月31日施行 |
| 司法書士行為規範 | 日本司法書士会連合会 | 令和5年4月1日施行 |
| 行政書士職務基本規則 | 日本行政書士会連合会 | 令和8年7月15日施行 |
| 行政書士法 | e-Gov法令検索 | 2023年6月16日公布・2026年5月21日施行 |
| 不当景品類及び不当表示防止法 | e-Gov法令検索 | 2022年5月25日公布・2026年5月21日施行 |
| 令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁 | ― |
| 消費税法 | e-Gov法令検索 | 2025年6月18日公布・2026年10月1日施行 |
| 事業者が消費者に対して価格を表示する場合の価格表示に関する消費税法の考え方 | 財務省 | 令和3年1月7日 |
| Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する | Google Search Central | 2026年10月9日更新 |
監修者:フォワードX株式会社 代表取締役 塩野豪(行政書士。グループ会社に行政書士法人フォワード)。監修は行政書士として確かめられる範囲で、弁護士・税理士・社労士・司法書士の広告の最終の判断は、所属する各会に確かめてください。
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フォワードX株式会社 AIO編集部
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